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データ駆動時代における知的財産権法の課題について

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WIPOの Francis Gurry 局長や、特許庁長官の小宮義則氏のような方々が 「データ駆動時代を迎えるにあたって現行の知財法を見直す必要がある」 というようなことをしきりにおっしゃっていたので、 現状の自分の理解の範囲内で論点をまとめてみました。 論点 まず、データ駆動で世の中を良くしていこうとしたとき、 学習用データや学習済みモデルは流通させるべき というのが前提としてあるかと思います。 学習用データ を流通させるべき理由は、 データを持っていないIT企業は、学習用データが流通することではじめて学習済みモデルを生成できるからで、 学習済みモデル を流通させるべき理由は、 学習済みモデルが流通すれば、学習済みモデルを生成するために必要な計算資源や計算時間を節約できる上、再学習によって学習済みモデルをより発展させることができるから、 だとざっくり理解しています。 学習用データや学習済みモデルが流通すると、 どこまで自由に使っていいのか というのが問題になります。 学習用データ に営業秘密が含まれている場合や著作権がある場合は、 学習用データは保護されてしかるべきですし、 学習済みモデル を作るのにはアルゴリズムや資源が必要ですから、 投資によって得られた学習済みモデルに無制限にフリーライドされてしまうのは問題です。 データそのものは技術的思想とはいえず、特許法の保護の範囲外ですので、不正競争防止や著作権法で 学習用データ の保護を図ることが考えられます。 学習済みモデル については、不正競争防止法、著作権法だけでなく、特許法による保護も考えられるでしょう。 しかし、現状の法律では 学習用データ や 学習用モデル を適切に保護できないため、 どのような法改正をしてこれらの保護を図るかについて議論されはじめている というわけです。 理由はざっくり以下のように理解しています。 学習用データ が現行法では適切に保護できない理由 学習用データが不正競争防止法における営業秘密に該当する形(NDA)で流通した場合、 その学習用データにより生まれる 学習済みモデル や、 その学習済みモデルから生まれる アウトプット にも、 学習用データの営業秘密性が適用され得るか否かが不明確 なため、 紛争が生じたときの法的な解決策がない。 学習用データに著作...